黒海地方の小さな田舎町、サフランボル。
その昔、サフランが自生していたことからその名が付けられました。
サフランボルの見どころは、オスマン帝国時代の伝統的な家並みで、約2,000軒が現存。
シックな色合いの木造建築が特徴です。
近年、古民家を改装し、ホテルにしたりカフェにしたりと観光地として注目を集めています。
今回は、サフランボルのビュースポットなど定番おすすめ観光スポットを紹介します。
目次
サフランボルの歴史
宿場町として繁栄した場所
サフランボルは古くからシルクロードの交易地点でした。
オスマン帝国時代には宿場町として18世紀頃最盛期を迎えます。
サフランボル市内にはいくつか隊商宿があり、現在もホテルとして使用されている建物もあります。
白壁の木造家屋が連なる街並みはサフランボルならでは。 多くはオスマン帝国時代に建てられたものです。
サフランボルは、トルコ共和国以降、近代化の波から取り残され手つかずでした。
しかし、その貴重な街並みが再び注目され、1994年にはサフランボル市街として世界遺産に登録されています。
イスタンブールからサフランボルへの行き方
長距離バスで約7時間
イスタンブールからサフランボルへの移動手段は長距離バスを利用しましょう。
所要時間は約7時間ほど。
トルコは、鉄道よりも長距離バスが発展している国。チャイやコーヒー、お菓子などのサービスもあり、長時間でも快適に過ごせますよ。
サフランボルのバスターミナルから中心部のクランキョイへは、無料のシャトルバスに乗り換えます。
クランキョイから旧市街へ行く場合は、エスキ・チャルシュ(ESKI ÇARŞI)行きのドルムシュ(乗り合いバス)に乗りましょう。
サフランボルの観光スポット
サフランボル歴史博物館
旧市街西側の丘の上にある博物館。
役所として使われていた建物です。
サフランボルの歴史に関する展示やオスマン帝国時代の調度品が展示されています。
野外には、トルコ各地にある時計塔の模型も展示。
小規模な博物館ですが、歴史や習慣などサフランボルを知りたい方におすすめです。
博物館周辺からは、サフランボルの風景を一望できますよ。
博物館までは石畳の坂道を10分ほど登るので、歩きやすい服装がおすすめ。
カイマカムラル・エヴィ
19世紀の初め、サフランボル兵舎長ハジュ・メフメット・エフェンディが建てた家屋です。
内部が公開されていて、家具や背う活用品など昔の暮らしが分かる展示がされています。
フドゥルルックの丘
出典:I, Makalp, CC BY-SA 3.0 from Wikimedia Commons
サフランボルが見渡せる絶景スポット。
サフランボル特有のすり鉢状の街並みを見るならここフドゥルルックの丘がおすすめ。 サフランボル観光に欠かせないスポットです。
フドゥルルックの丘は、サフランボル歴史博物館同様、坂道を10分ほど歩くので服装に注意。
展望台(有料)には、カフェがあり、絶景を観ながらのんびり過ごすここともできますよ。
丘には、独立戦争の英雄フドゥル・ベイとハサン・パシャの墓廟があります。
インジェカヤ水道橋
出典:Ahmet KAYNARPUNAR, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
ローマ帝国時代に作られた水道橋です。
橋の下には緑豊かな景勝地トカトル渓谷があります。
水道橋を渡ることはできますが、手すりがないので慎重に渡りましょう。
2012年、水道橋近くにカフェを新設。その敷地内にクリスタル・テラスという名所が誕生しました。
ガラス張りの展望台で、高さ80mの崖にはガラスのテラスがあります。
眼下に絶景渓谷が見える絶景スポットです。 高い場所が苦手な方は要注意。
ブラク・メンジリス洞窟
出典:Ahmet KAYNARPUNAR, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
サフランボル中心部から北西に約8㎞の場所にある洞窟。
迫力ある鍾乳洞が見どころです。
その名の通りブラク村のメンジリス川にあります。
以前は、盗賊の隠れ蓑として使われていたそう。
全長6㎞もありますが、見学できるのは400mのみ。
公共機関のバス停からはかなり距離があるので、ヨリュク村、インジェカヤ水道橋がセットになったサフランボル郊外ツアーに参加するか、タクシーチャーターがおすすめですよ。
まとめ
オスマン帝国にタイムスリップしたような街並みが楽しめる
近代以降、古い街並みが注目されたサフランボルはトルコの有名観光スポットのひとつ。
古民家を利用したカフェやホテルなどもあり、観光地として十分楽しめる場所です。
しかしながら、大都市のような混雑はなく、のどかで静かに過ごせる場所でもあります。
オスマン帝国時代にタイムスリップしたような街並みをぜひ楽しんでくださいね。