旋回舞踊セマー誕生の地 コンヤのおすすめ定番観光スポット7選

コンヤは、11世紀頃からセルジューク朝の首都として栄えた都市。
セルジューク朝時代に学問や芸術が発展し、当時の神学校やモスクが今も残っています。
旋回舞踊で有名なメヴレヴィー教団発祥の地としても知られ、毎年12月には創始者メヴラーナの追悼セレモニーが行われています。
コンヤ近郊のチャタルホユックにあるのは、新石器時代の世界最古と言われる集落跡。現在も発掘作業が続けられている世界遺産です。
今回は、そんな歴史深きコンヤのおすすめ観光スポットを紹介します。

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コンヤの場所

カッパドキアやアンカラからアクセスしやすい

トルコ内陸部の中央アナトリアに位置するコンヤ。
カッパドキア、アンカラなどの観光地からアクセスしやすい場所にあります。
トルコ周遊ツアーでは、カッパドキアからパムッカレへ向かう途中に、コンヤ観光を組み込むことが多いですね。
カッパドキア、アンカラからの高速バスの所要時間は約3~4時間。
コンヤに行くなら、近くの観光地とセットでまわるのがおすすめです。

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コンヤへの行き方

トルコ内陸部の移動は高速バスで

イスタンブールからコンヤ空港へ直行便が飛んでいます。空港から市内までは約15km。
ハワシュというシャトルバスを利用しましょう。
その他、イスタンブールとコンヤを結ぶ高速列車も利用可能。
イスタンブール~コンヤ間の列車の所要時間は約5時間です。

アンカラやカッパドキアなど、近郊観光地からは高速バスがおすすめ。
各地のオトガルから、一日に何本もコンヤ行きのバスが出ています。
コンヤのオトガルからコンヤ中心部までは、トランヴァイ、ドルムシュ(乗り合いバス)、もしくはタクシーでアクセス可能です。

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コンヤの歴史

セルジューク朝の首都として繁栄

コンヤ近郊のチャタルホユック遺跡は約7,000年前、新石器時代の世界最古と言われる農耕集落です。
紀元前、コンヤはヒッタイト、フリギア、マケドニア、ローマ帝国などによって統治されました。
11世紀、トゥルク系民族のセルジューク朝がイズニックからコンヤへ遷都。
13世紀頃のセルジューク朝時代にコンヤは最盛期を迎えます。
芸術や文化、学問の分野が盛んになり、各地から学者や知識人が集まりました。
現在も残る神学校やモスクなどの多くは、この時代に建てられたものです。
その後、セルジューク朝は衰退し、15世紀以降はオスマン帝国の領土となりました。

メヴレヴィー教団とは

旋回舞踊セマーは世界遺産に登録

コンヤと言えば、メヴレヴィー教団の発祥の地。
メヴレヴィー教団とは、イスラーム神秘主義教団の一つです。
セマーと呼ばれる旋回舞踊が特徴。
右手を上に、左手を下に向けながら、くるくると回ります。
回転は、宇宙の法則を示し、アッラーとの一体化を体現。
手の所作は、アッラーからの恵みを地上にいる人間に分け与える、という意味を持ちます。

創始者のヴラーナ・ジェラーレッディン・ルーミーは、セルジューク朝の最盛期にコンヤに移住し、コンヤでメヴレヴィー教団を作りました。
ルーミーは、神秘主義者でありながら、詩人や神学者としての顔も持ちます。

トルコ共和国成立後、政府は宗教団体を禁じました。
それにより、メヴレヴィー教団も解散、旋回舞踊も禁止されます。
しかし、その後セマーの旋回舞踊は、貴重な伝統文化として復活しました。
「メヴレヴィー教団のセマーの儀式」としてユネスコの無形文化遺産に登録されています。

コンヤ観光のおすすめシーズン

春か冬がおすすめ

コンヤは年間通して観光が可能。
しかし、春と冬は観光プラスアルファでコンヤを楽しめます。
トルコの国花でもあるチューリップ。
なんと、そのトルコ産チューリップの90%以上がコンヤで栽培されています。
4月頃、コンヤ近郊のカラタイ郡イスミル地区では、巨大なチューリップ畑が見れます。

また、12月17日はメヴラーナ・ジェラーレッディン・ルーミーの命日。
毎年、12月7日~17日にかけて、ルーミーの追悼セレモニーがコンヤメヴラーナ文化センターで行われています。
コンヤやカッパドキアなどでも、観光客向けに旋回舞踊セマーが定期的に開催されていますが、本格的なセマーを見るなら、12月の追悼セレモニーがおすすめです。

コンヤ市内のおすすめ観光スポット

メヴラーナ博物館

メヴラーナ・ジェラーレッディン・ルーミーの霊廟。
青緑色で円錐形の塔が印象的です。
多くの棺が納められていますが、最も絢爛な棺がメヴラーナの棺。
棺の近くには、メヴラーナが語ったとされる有名な2つの碑文が残されています。
その他、博物館には、モスクや修行場、図書館などがあります。
クルアーンの写本やメブラーナの著書なども所蔵。約4,000冊もの手書きの作品が残されています。
また、メヴラーナ博物館には、ムハンマドのあごひげが入った箱も展示さていますよ。

インジェミナーレ博物館

セルジューク朝時代に神学校として建てられたもの。
最も有名なセルジューク建築の一つです。
現在は、イスラーム芸術の木彫石彫が展示されています。
見どころは入口のアラビア文字や幾何学模様。
緻密で美しい模様が彫られています。
尖塔の装飾もあわせて見ておきたいポイント。
インジェミナーレとは、細い尖塔という意味。
当時の尖塔は、現在の約3倍ありました。1901年の落雷により、尖塔の上部が崩壊。
現在は、尖塔の下部だけが残っています。

アラエッディン・ジャーミィ


出典:Christian Mathis – Own work, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

アラアッディンの丘に建つモスクです。
アナトリア地方にあるセルジューク朝時代のモスクの中で最大級。
特にミンベル(説教壇)の彫刻が美しく必見ですよ。
ローマ時代やビザンツ時代の石柱もあり、古代の石材を再利用していることがわかります。

カラタイ神学校


出典:Dosseman – Own work, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

1521年、宰相エミル・ジェラーレッディン・カラタイによって作られた神学校。
現在は、セルジューク朝時代の陶器博物館として開放されています。コンヤ周辺の出土品などが展示されていますよ。
ターキッシュトライアングルと呼ばれる建築方法で、正24角形の天井が特徴的。

内部は、モザイクタイルで作られていますが、崩れている個所も。
タイルの色は、ターコイズ、ネイビー、ブラックで、独特の色合いが特徴。
鍾乳石の浮き彫りと大理石の門も美しいので、入るときにぜひチェックしてみてくださいね。
博物館の南西側には、エミル・ジェラーレッディン・カラタイの霊廟もあります。

考古学博物館

新石器時代やギリシア時代、ローマ時代の出土品が展示されています。
チャタルホユックで発掘されたものも、ここコンヤの考古学博物館で展示されていますよ。
ポセイドンとニケの大理石像やヘラクレスの功績が彫られた石棺がこの博物館の目玉。
庭にも多くの出土品が置かれています。
小規模で、静かに回ることができる博物館です。

コンヤ近郊のおすすめ観光スポット

チャタルホユック

新石器時代の定住農耕村落で、アナトリア最古の集落と言われています。
その歴史は、紀元前7000年前まで遡ります。
チャタルとはフォークの意味。
東と西の2つに塚があることから、その名が付けられました。
1958年に発見されましたが、長期間発掘作業は進んでいませんでした。
現在も発掘中の遺跡です。

家屋は密集して建てられ、集落に通りはありませんでした。
家の入り口は、屋根の穴からはしごを使用。屋根をつたって移動していました。
古い家の上に、新しい家が建てられていて、16層から成る集落もあります。
壁は漆喰でできていて、黄、赤、黒の配色で壁画が描かれている場所も。当時は、約8,000人が住んでいたと言われています。
新石器時代の貴重な住居跡で、2012年には世界遺産に登録されています。

シッレ

コンヤから北西7kmにある静かな村です。
エルサレム巡礼の宿場町として栄えました。
ビザンツ帝国時代には、シッレに60の教会や修道院がありました。
特にアヤ・エレニ教会が有名。
ビザンツ帝国皇帝コンスタンティヌスの母ヘレナによって造られた教会です。
改装されていて、ブルーが印象的な美しい内装ですよ。
ギリシャ人が多く住み、800年近くギリシャ人とトルコ人が平和的に暮らしていた村です。
トルコ共和国成立後は、住民交換によって、シルレに住んでいたギリシャ人はギリシャに戻されました。

まとめ

歴史と宗教の町

コンヤには歴史的な観光スポットが多数あります。
特に、メヴラーナ博物館はコンヤ観光では欠かせません。
また、メヴラーナ文化センターで行われる旋回舞踊のセマーは、神秘的で一見の価値がありますよ。
遺跡好きの方には、チャタルホユック観光もおすすめ。
歴史と宗教の町コンヤには、他の都市にはない雰囲気があります。
コンヤの歴史に触れてから観光するとより楽しめますよ。

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