イスタンブールから日帰りで行けるリゾート地「ビュユック島」を徹底解説

ビュユック島はイスタンブールのマルマラ海に浮かぶ島。
イスタンブールからふらっと日帰りで行けるリゾート地です。
イスタンブールに属するビュユック島ですが、都会的な市街地とは打って変わって、緑あふれるノスタルジックな島です。
ちょっと変わった観光をしたい方にぜひおすすめしたい穴場スポット。
今回は、イスタンブールから気軽に行けるビュユック島を徹底解説します。

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ビュユック島とは

プリンスィズ諸島の一つ

マルマラ海に浮かぶビュユック島は、9つの島からなるプリンスィズ諸島の一つ。
プリンスィズ諸島の名は、ビザンツ帝国からオスマン帝国時代にかけて、王族の島流し先だったことが由来です。
トルコ語では一般的に、島々という意味のアダラール(Adalar)と呼ぶことが多いです。

かつては富裕層の別荘地だった

「大きな島」という意味のビュユック島は、その名の通りプリンスィズ諸島で一番大きく、そして諸島最大の観光地です。
かつては、ギリシア人、ユダヤ人、アルメニア人がなどが住んでいて、富裕層の別荘地でもありました。
島内にはキリスト教会や修道院などもあり、建物はヨーロッパ風でノスタルジックな雰囲気が漂います。

ちなみにギリシャ語でビュユック島は「プリンキポ島」と呼ばれていて、島内ではプリンキポの名がついたお店も見かけます。

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ビュユック島へのアクセス

イスタンブールから約1時間半

ビュユック島へは下記のフェリー乗り場から運行しています。
旧市街:エミノニュ
新市街:カバタシュ、ベシクタシュ
アジア側:カドゥキョイ、ボスタンジュ

運航会社にもよりますが、所要時間は1時間半ほど。
チケットにはイスタンブールカードも使えます。

出港からしばらくすると、ガラタ塔やアヤソフィアなどイスタンブールの定番観光スポットがパノラマで見られるのでお見逃しなく。
途中、プリンスィズ諸島の島々を経由するフェリーがほとんどで、ヘイベリ島など他の島の美しい風景も楽しめますよ。

主な運航会社:
シェヒル・ハットゥラル(ŞEHİR HATLARI)
マーヴィ・マルマラ(MAVI MARMARA)
デントゥル(DENTUR)
トゥルヨル(TURYOL)
※シェヒル・ハットゥラルが一番便数が多い。特にカバタシュ発着は、夏場1日に15便出ている。
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ビュユック島での移動手段

馬車に代わって電気自動車を導入

2020年までは馬車を利用

島内へは救急車などを除いて車の乗り入れは禁止。
かつては馬車が移動手段であり、島の名物でもありました。
しかし、2020年動物保護の観点から馬車が禁止に。現在は、馬車の代わりに電気自動車が導入されています。

散策は自転車で

散策をしたい方にはレンタサイクルがおすすめ。
フェリー乗り場近くにはレンタサイクル屋が何店舗もあります。
自転車カゴが花で可愛らしくラッピングされたお店もありますよ。
レンタルにはIDの提示が求められる場合があるので、パスポートを持参しましょう。

島は南北に約5km、東西に約1.5kmの広さ。坂道が多いため、そこはご注意を。
念のため、自転車のブレーキが効くか確かめておくと安心ですよ。

ビュユック島の見どころ

レトロな桟橋

フェリーが到着するの桟橋はアルメニア人建築家によるもの。
島の玄関口からノスタルジックな雰囲気が楽しめます。
建物のタイルは、陶器で有名な町キュタフヤ出身のメフメッド・エミン(Mehmed Emin)が手がけていて、青く美しいタイルが印象的です。
老朽化のため、1999年から2年かけ改修工事がされました。

邸宅が並ぶ通りを散策

静かで緑が茂る通りには、その昔貴族富裕層が建てた邸宅が数多くあります。
ヨーロッパ風で、ノスタルジックな雰囲気が漂う通りを自転車や徒歩で散策してみてはいかがでしょう。
特に、チャンカヤ通り(Çankaya Caddesi)や4月23日通り(Yirmiüç Nisan Caddesi)がおすすめ。
著名人たちの美しい邸宅が建ち並びます。
4月23日通りにあるアナドル・クラブでは、トルコの父アタテュルクのために造られたエレベーターも見られますよ。

アヤ・ヨルギ教会


出典:Darwinek, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

アヤ・ヨルギ教会は桟橋から南へ約3kmの小高い丘にあります。
19751年に建てられたギリシア正教の教会で、煌びやかな内装です。
アヤ・ヨルギとは聖ジョージ(ゲオルギオス)のこと。
キリスト教の聖人の一人で、ドラゴンを倒したという伝説が残っています。

この丘は絶景スポットにもなっています。
アヤ・ヨルギ教会の隣にあるユジェテペ・クル・ガスィノス(Yücetepe Kır Gazinosu)レストランでは、食事やお茶をしながら、島やマルマラ海の景色を楽しめますよ。
コーヒーやチャイはもちろん、エフェスビールなどアルコール類もあります。

ギリシア正教会の孤児院


出典:By bynyalcin, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

220部屋あるこの建物は、ヨーロッパ最大、そして世界で2番目に大きい木造建築です。
築120年以上経っていて、今にも崩れそうな外観に驚く人も多いでしょう。
オスマン帝国時代、フランス系建築家アレクサンドル・ヴァロリーがホテルとして設計したものですが、当時の皇帝から営業許可が下りず、開業できませんでした。
ちなみに、イスタンブールで有名なペラ・パレスホテルを設計したのもアレクサンドル・ヴァロリーです。

その後、ギリシャ人に手に渡り、孤児院とすることを条件に、ギリシャ正教総主教庁に寄贈されます。
そして、1964年に閉鎖されるまで孤児院として利用されました。
2018年には、欧州投資銀行などによって「危機にひんした7つのヨーロッパ文化遺産」の一つにも選ばれ、修繕が期待されています。

海岸沿いで島グルメに舌鼓

フェリーターミナル近くには、レストランやカフェがずらっと並んでいます。
シーフードを出す店が多いですが、ケバブやキョフテなどのいわゆる一般的なトルコ料理も食べられますよ。
ジェラートやアイスクリームの店も多く見られます。
派手でカラフルなプリンキポアイスは観光客に人気。
しかし、味に定評があるのは移動式アイス屋のユヌス(Yunus)というお店で、作りたてのアイスを手押し車で販売しています。
アナドル・クラブやバザール近くに良くいるとか。見つけられた方はラッキーですね。

整備されたビーチで海水浴

夏にビュユック島を訪れる場合は、海水浴も楽しめます。
ビュユック島には有料のビーチがいくつかあり、パラソルやシャワー、更衣室やセイフティーボックスなどの施設も完備されています。
中でも人気のビーチは、ヨリュカリ(Yörükali)ビーチ、ナキベイ(Nakibey)ビーチ、プリンセス・コユ・ビーチ。
どのビーチも複合施設になっていて、宿泊施設やレストランももあります。
ヨリュカリ・ビーチでは海を見下ろしながらのグランピングもできますよ。

まとめ

自然もビーチも楽しめるビュユック島は、のんびりとリゾート気分で過ごしたい方にぴったりです。
邸宅が並ぶ通りでは、トルコではないどこかに迷い込んだ、そんな島の雰囲気を楽しめますよ。
島をぐるっと周りたい方には、レンタサイクルがおすすめ。自転車に乗って島の風を感じてみてはいかがでしょうか。

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